国立成育医療研究センターについて

国立成育医療研究センターでは、次世代を担う母子のために病院と研究所が一体となって先端的な医療と研究に取り組んでいます。
その取組の一つに再生医療があります。この新たな医療分野は、これまで有効な治療法がなかった小児疾患にも応用できる可能性があります。例えば当センターでは「先天性代謝異常症に対するヒト胚性幹細胞(ヒトES細胞)由来肝細胞移植」の治験など、先進的な治療に積極的に取り組んでおります。またヒトES細胞の樹立機関として国内2施設目の認定を受けており、同細胞を用いた研究が円滑に行えるようデータの集積や情報提供をしております。本事業では当センターでこれまで得られた技術・知見を用い、京都大学iPS細胞研究所、iPS細胞研究財団そして自治医科大学と連携し、再生・細胞医療・遺伝子治療研究のハブとして機能し、次世代へ繫がる研究基盤構築を進めます。

4機関の連携による取り組み

次世代医療の研究

将来的な次世代医療としての再生・細胞医療・遺伝子治療の社会実装を見据えて、再生・細胞医療・遺伝子治療の分野で世界を牽引する機関が集結して拡張的・革新的技術開発を行います。分野全体で必要な共通基盤技術の開発に取り組み、再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム内の様々なプロジェクトとの連携を図ることで、分野の垣根を取り払い一体的な研究開発を推進します。
iPS細胞、ES細胞そして遺伝子治療研究が連携・融合し、次世代の医療を生み出すことを目指します。

次世代医療の研究

ハブ機能構築と
若手研究者の育成・裾野の拡大

「再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム」及びその他のAMED採択課題に参画する研究者や異分野研究者、海外研究者、産業界が国内外の英知を結集し、モダリティ・分野融合型の共同研究を行うことで、従来の薬物治療や遺伝子治療に細胞医療も選択肢に加えた多次元の組み合わせによる次世代医療を開発するためのプラットフォームを構築するとともに、日本全体の研究力向上を目指します。
 日本が、再生・細胞医療・遺伝子治療分野全体の革新的・基盤的・横断的な研究開発を推進し、本分野において世界を先導するためには、次世代を担う若手研究者を、高度な専門性やマルチスキルを持つ世界トップレベルの人材として育成することや、関連分野の研究者の裾野拡大に取り組むことが非常に重要となります。若手研究者の受け入れ、育成、輩出という若手研究者循環ループを創出するため、各機関において若手研究者向けのインターンシップ制度や大学院生・学部生対象の教育プログラムを整えるとともに、機関間での若手研究者の流動性を高めるべくキャリアパス支援プログラムの充実に取り組みます。

ハブ機能構築と若手研究者の育成・裾野の拡大